昭和16年(1941)、日本は圧倒的な国力差があるアメリカとの戦争に突入します。早期講和か、長期持久戦か、直後から首脳部の意思は統一されず、陸海軍は防御と際限のない戦線拡大の両方を勝手に追及する矛盾した決定に至ります。食料や武器・弾薬などの補給船は、陸海で作戦を共有しないままバラバラに運用され、南方へ送られた兵士は次々と倒れます。開戦から半年の知られざる国家首脳部の判断ミスと迷走を明らかにします。